インプロsalonのブログ

インプロsalonの公式ブログです!

【祝!2周年!!(前編:振り返り)】

2019年4月1日をもちまして「インプロsalon」は2周年を迎えました。
 
これもひとえに皆様のご贔屓ご支援の賜物と深く感謝しています!
 
2019年度のモットーは『温故知新』としたいと思います。
 
そんなわけで、まずは昨年の主だった活動を振り返ってみたいと思います。
 
<2018年の主な活動>

✧WEB関連
WIXでのホームページ開設
 →https://improvsalon2017.wixsite.com/improvsalon
・インプロセオリー動画『インプロジック』完了
 →『インプロジック』再生リスト
  (https://www.youtube.com/playlist?list=PLSDrKR4HZDzSpAUevLjn-DXJmcWkJm93M
  ※(参考)インプロのゲーム/エクササイズ動画『IGEA1&2』再生リスト
   (S1 https://www.youtube.com/playlist?list=PLSDrKR4HZDzSdSkHVG0VwO1zlatUmoGTB
    S2  https://www.youtube.com/playlist?list=PLSDrKR4HZDzTCrHiYIuHTIVQqwiP27HEb

✧応用インプロ
日本教育心理学会にへちゃっぷりんがデビュー
・某小学校への応用インプロ実施

✧出版
『パフォーマンス心理学入門――共生と発達のアート』香川秀太・有元典文・茂呂雄二 編
 にて「13章 インプロが促す発達」をへちゃが執筆

✧企画
・オリ色とのコラボ『フルレングス インプロ(Full-Length Improv=全即興)』への挑戦
 →インプロsalon×オリ色コラボ公演(月イチ)発足へ(2019年1月〜)
・オリ色のOCALにへちゃっぷりんが就任

✧公演
(単独)
・インプロsalon〈定期ハウスLIVE vol.4〉〜うたげのまぐわい〜
(客演)
・オリ色公演 『色罪Ⅶ』
・オリ色公演『漢祭り』
・『インプロバイリンガルコメディショー/Bilingual Improvised Comedy LAUGH OFF Show』
(企画)
・インプロsalon✗INNERSPACEコラボレーション公演 『DIRECT(→←)SHOW』
・インプロsalon×オリ色コラボ公演(月イチ)発足
  vol.1『カクテルパーティー〜メキシカン〜』
  vol.2『ナラティブ ~シンボル~』
  vol.3 『カクテルパーティーアラウンド・ザ・ワールド〜』
・beautiful life企画 即興コメンタリーライブ「インプロジェンス!」

✧ワークショップ
(終了/休止)
・インプロgym(終了)/Full-Lengthインプロ(休止)
(開催中)
表現者のための/日常に活かすインプロ開始
 →4月〜より応用インプロ色の強い内容に変更の可能性
 
 
という感じで、印象としては、WEB関連をようやっと充実させつつ、企画動画作り、
全体的には公演に力を入れ、理論を実践(公演)で示す、ということとに集中し、
少しずつですが、応用インプロへの礎を、出版や学会デビュー、学校への実施と
築いてきたような年度となりました。

反面、ワークショップ活動は少し失速した感じがありますので、こちらは少しテコ入れを考えています。

今年度およびもう少し先の展望としては…つづく

へちゃがバイリンガルなインプロショーにデビューします!!

どうも、へちゃっぷりんです。

 

ついに念願の、英語でのインプロのショーへ出演することになりました。

 

Facebookのイベントページはこちら

www.facebook.com


僕は英語チームと日本語チームの両方に参加権があるとのこと。

 

最近はNetflixやらアマゾンプライムビデオやらで米国の(たまに英国の)連ドラを(字幕表示をして)観まくっていたり、
 
ちょっと前にはインプロの洋書を読みまくっていたり(今でもちょこちょこ読み返していますが)、
 
実はTOEICは900点以上取ったことがあったり(ってもう10数年前になるので資格としては失効してるんでしょうが)、
 
ロンドンに一年間演劇?留学していたことがあったり(でも日本人と暮らしていたのでほとんど日本語で生活してました)、
 
大学は英文学専修だったり(英語ではなく英文学なので、英米の文化や思想を日本語の文献で調べたりだったので実質そんなに英語に触れてなかった)と、
 
 
英語になにかしら触れてはいるのですが、大体は中途半端なもんです…


 
そして、どれもこれも聞いたり読んだりが中心でアウトプットの方はほとんどしてなかったりします。
 
なわけで、普段の生活においては英語を話す機会が全く皆無な状態です。

(と思ったら、某パフォーマンスアクティビズムのイベントで通訳をさせていただきましたね…ありがたや。汗)
 
そんなこんなな状態なので、ちゃんとお代をいただいて、見知らぬお客さんの前でインプロのショーをする今回は、僕にとっては、だいぶ挑戦になります。
 
 
なので、久々にちょっと緊張して、けっこうドキドキワクワクしています。
 
あ、もし、興味があって、観に行こうかなぁという奇特な方がいたら、特に予約は不要らしいので、ふらっと来てください✧
 
ただし、受付で僕の名前を言ってくれると、僕が喜んだりするので、よかったら是非に!!

 

【インプロsalon×オリ色コラボ公演vol.3 カクテルパーティー~アラウンド・ザ・ワールド〜終演しました】

ども、へちゃっぷりんです。

 
インプロsalon×オリ色コラボ公演vol.3
カクテルパーティーアラウンド・ザ・ワールド
 
が満席御礼にて終演しました。

f:id:improvsalon:20190325165747j:image (まーちゃん作成の当日のご案内版)
 
御来場の皆様、応援いただいた皆様、関心を寄せていただいた皆様
生きとし生けるものの全てに対し、感謝の意を表明したいと思います。
 
■今回のカクテル言葉
 
カクテルパーティーでは、毎回、コンセプトに因んだカクテルを選んで
サブタイトルにしております。そして、そのカクテルのカクテル言葉が
コンセプトを表しているという決まりがあり、今回のカクテルは
アラウンド・ザ・ワールド」で、カクテル言葉は「冒険」でした。
 
インプロを何となく知っている人は一度は聞いたことがあると思われる
キース・ジョンストンが言ったとか言わんかったとかなフレーズに
「イエスという人は冒険を手に入れ、ノーという人は安全を手に入れる」
とか何とかがあったりするそうな。
 
って訳で、今回の公演は、プレイヤー、スタッフ、お客さん、会場
全てから発せられてるオファーに丸ごとイエスして、未知なる冒険に
一緒に旅立とう、という想いが込められていました。
 
はてさて、一体どんな、あるいはそもそも冒険が出来たのでしょうか。
当日会場にいた皆様のみ、知るところとなっております。
 
次回(5月)のカクテル言葉は何にしようかしら…。

 

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(集合写真撮り忘れたので打ち上げの様子)
 
■今回のゲスト
 
ちょこちょこインプロモーティブの公演などで共演させていただいている
「あや」でした。
 

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(あやに壁ドン(ペーパーズの指令?)するいのっち)


彼女もまた、僕が「スキルがある」と感じているインプロバイザーの一人で
先日の「インプロジェンス~インプロコメンタリーライブ」~にも、
僕が依頼をして出演してもらいました。
 
特に僕が重視をしているのは「サポート力」です。
 
インプロ中に上手いこと言ったり、印象に残ることをしたりする、
一見「目立つ動き」をするインプロバイザーは確かにお客様に好かれがちです。

でも、僕が美しさを感じ、得難いスキルだと思っているのは、
やはり「共演者を輝かせる」、いわゆる「Make your partner look good」です。

これはマインドとして持つことは、心がけ次第なところがあるので、
まあなんとかそれなりには気を付けてさえいれば、沁みついてくることはありますが、
 
実際にそれを機能させるスキルを身につけることは、やはり弛まぬ研鑚が必要で、
だからこそ、それが体現できているインプロバイザーには尊敬の念を禁じ得ません。
 
僕の知る限りにおいて「あや」もそうした希少なインプロバイザーの1人で
今回の公演でも期待通り、あるいは上回る活躍をしてくれました。

 
■メンバーの成長
  
今回のコラボ公演に先立ち、オリ色さんよりOCLA(おーしーえーえる→教える)という
ポジションを拝命していまして(↓こちらを参照)

祝オリ色のOCALにへちゃっぷりんが就任‼️ - インプロsalonのブログ

インプロsalonが持つインプロの理論の中でも、
特にパフォーマンスについては、オリ色さんにお伝えすることによって実践してもらう
という提携関係を結んでおります。
 
前回までの公演をご覧になった方々は「ヒロ」の目覚ましい急成長ぶりを
目の当たりにされていることと思いますが、今回はそれに加え「まーちゃん」の爆発的な
活躍(開花)もご覧いただけたことと思います。

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(自分のアイデンティティ「甘」を誇示するまーちゃんと見守るヒロ)
 
もちろん、オリ色さんのメンバー全員がメキメキとインプロのパフォーマンス力を向上
させてきており(僕も一緒に稽古をさせてもらう中で便乗してちょっとは上手く…)、
今後は色んな場所にて活躍する様が確実な未来として見えている訳ではありますが、
特に成長著しいのが、新人の2人であります。
 
これが良い刺激となり、古参のメンバーや、僕自身も含めて更なるパフォーマンス力の
研鑚に邁進していきますので、毎公演ごとに、きっと成長の軌跡が見えるこれからの公演も
是非楽しみにしていてください!

 

■誰得?へちゃのミニ画像集(お客様にいただきました)

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ハムレットの例の2人)

 

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(いのっちとの感動的なシーンっぽく見える写真)

 

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(多分シーン終わっての漫談)


 
■次回公演は

そして次回公演は「インプロsalon×オリ色コラボ公演vol.4 ナラティブ~(仮)アリーナ~」
ということで、4月28日(日)を予定しています(予定です…変更の可能性があります)。

 

こちらは、とあるロングフォームのフォーマットをアレンジしつつ、ナラティブシリーズに
相応しい、大体1時間ぐらいの即興でのインプロを、普遍的な物語性を持たせての公演を予定
しています。

 

前回のナラティブ~シンボル~では、お客様のアイデアを元にいくつかのシーンを作り、
それが象徴するものを、1時間のインプロに織り込みながら物語を紡いでいくスタイルでしたが、

  
今回は~(仮)アリーナ~ということで、当日その場でお客様からいただいたアイデアを元に
物語の世界観を創り上げ、そこで繰り広げられるあれこれをご覧いただく予定です。

  

出来たら前回好評だった?、実演後のアフタートーク(裏話)や、物語が終わった後のあるキャラクターのその後の話(アフターストーリー)なんかもやりたいなぁと思っています。 

 

いずれにせよ、詳細が決まりましたら、また改めてお知らせいたしますので、どうぞお楽しみに!

【書籍が届きました→新たなフェーズに?】

一昨日に執筆した書籍が著者献本分として届き、ようやっと『パフォーマンス心理学入門』を手に取って読んでいます。

 

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この書籍、執筆陣は僕を除くと、皆さん研究者の方々?なので(僕は「パフォーマンス」心理学という文脈から、実践者という特別枠?で執筆させていただきました)、どの章も読み応えがあり、(・_・D フムフムと唸りながら読み込んでいます。

 

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そしてこのパフォーマンス心理学、不惑を過ぎ乍らも迷いまくっている僕にとって、折り返しを過ぎた今後の人生(という意識を最近特に強く感じるのはなぜなんだろう…中年の危機か!?)に、さらなる意義を感じる為の、拠り所となる指針の一つになりそうな気がしています。

 

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というのも、読み進めて本書の内容の理解が深まるにつれ、これまで僕が行ってきたインプロの活動の意義を捉え直しに留まらず、より拡がりがあり、かつ新しい意義を含んだ可能性が朧気ながら見え始めているからです。
 
※幸いにも、執筆後にも著者の一人の研究に協力させていただく機会に恵まれ、実社会へのインプロの活用を実践する場も経験させていただき、大変意義深いものを感じました。
 
願わくば、今回の執筆が契機となって、これまでの経験をさらに活かしつつ、より学びを深めてバージョンアップしながら、面白オカシク、遣り甲斐も感じられ、しかも社会の為になるような、そんなムシの良い活動の機会が増えたら良いなぁ…。
 
人生を味わい尽くしたい!

 

へちゃっぷりん

 

 

【夢、一つ叶う!? 出版デビュー!?】

へちゃっぷりんも執筆させていただいた書籍がついに発売になります!

 

『パフォーマンス心理学入門――共生と発達のアート』
香川秀太・有元典文・茂呂雄二 編
 
 
へちゃっぷりんが担当させていただいたのは
 
13章 インプロが促す発達
  
です。
 
…出版て大変なんですね〜。
色々な人にご縁やご協力をいただいて何とか漕ぎつけたものが、こうして形になると感慨もひとしおです。
 
これで僕の夢の一つであった「正統的な出版社から書籍を出版する」が叶いました…?

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-7e7d.html

ナラティブを終えて(その3:インプロ(即興芝居)のパフォーマンスの差し詰めの到達点と真の幕開け/ ロンドン〜帰国ご武者修行〜区切り))

↓の続きです。

ナラティブを終えて(その2:インプロ(即興芝居)のパフォーマンスの差し詰めの到達点と真の幕開け/ インプロとの出会い〜ロンドンでの1年間の演劇遊学) - インプロsalonのブログ

 

(↑の記事を書いたあと、稽古場で風邪をもらい…その間に、僕主演での映画撮影オファーをいただき撮影したり、某小学校への教室実践研究でインプロを実施してきたりと、バタバタしててやっとの更新です)

 

そんな状態だったので、せめて本場の(ロンドンにはウエスト・エンドという、ニューヨークのブロードウェイと対比される、ストレートプレイやミュージカルが集中している地区があります)舞台芸術は観ておこうと、

 

当時まだやっていたキャッツやら、オペラ座の怪人やら、シカゴやら、レ・ミゼラブル(一番印象に残っているのはフル・モンティです)やらを皮切りに、日本で言う小劇場にあたるフリンジの作品も良く観に行っていました。

(フリンジ公演の中には日本人の企画演出したものもあり、それが自分が日本で通っていた養成所の卒業生たちメインのものだったのを知ったときには興奮しました)

 

ちなみに日本への帰国日はハリー・ポッターの「不死鳥の騎士団」の発売日で(ヒースロー空港で特典エコバッグ付き(今も持ってる)を購入)、多動症気味なので長時間座席に座っていることが拷問に感じる僕にとって、読み耽っているうちに成田に着いたのは衝撃的で、今でも鮮明に覚えています(J・K・ローリングありがとう!)。

 

・日本帰国後、インプロ武者修行と失望

帰国してからは、手に入る限りのインプロのワークショップをやってるところにいきまくりました。といっても、当時は今とは全然違って、ある程度継続的に、あるいは集中的にインプロのワークショップをしているところは、片手で足りるくらいしか見つけられませんでした。

 

そんな中、この時期は「インプロに集中して取り組もう」と考えていた僕は、当時プログラムを受けていたこともあり、コーチングの会社や、前職の経験を生かして新卒採用支援をする会社などに、アルバイトだったり派遣社員だったりと、時間の自由が効く就業形態を選びながら、

 

なるべく開催されているインプロのワークショップには参加するというスタイルで、数年間を過ごしていました(この時期にも、身内に対しての発表会というクローズド形式ではありましたが、パフォーマンスの機会をある程度の回数は持てたことは良い経験になったと思います)。

 

ただ、時代が早かったのか、当時のワークショップの内容はまだまだインプロのゲームが中心で、たまにシーンをしたりはしましたが、養成所に通っていた頃にイメージしていた「1本のお芝居を丸々インプロでする」が出来そうだと言う内容のものには出会えませんでした。

 

また、当時のインプロは一般的には、演劇表現の中でも(今よりもさらに)下に位置づけられていた感覚があり、そのせいもあってか、僕が「この人がインプロに身を入れて活動したら、インプロの未来は明るそうだ」と感じた人は大抵、

 

活躍の場を、早々に映像や舞台に移してしまうことを繰り返し目の当たりにしては、やるせない思いを抱いていました(それで食べていっている人がほとんどいなかったので、当然といえば当然なのでしょうが)。

 

そうこうしているうちに、比較的継続して受けていたワークショップのクラスも一番上になり、また、有料の公演(当時は今と違ってすごく珍しかった)に、スポーツに模してチームで競い合うフォーマットに出演して優勝をしたこと、

 

さらに「そろそろ社会的にしっかりしないとなぁ」と感じる年齢になった(今思うと時代の違いを感じますが)こと、その割にはこのインプロという業界に将来的な広がりも感じられないようになってきていた(なので、今のインプロの業界の活況は、外から見るとまだまだの状態とは思いますが、当時からすると雲泥の差に感じます)こと

 

などなどが相まって、一旦活動を停止することにして、(当時の僕が思う基準での)いわゆるまっとうな社会人になることにしました。

 

インプロ自体は、その当時もずっと楽しくはあったんですが、楽しいだけでやっていけるとは思えなくもなってきていて、「ここら辺が潮時かな…と見切りをつけた」のでした。

 

…少なくとも、そのつもりでした。このときは。 

 

 

 

 

ナラティブを終えて(その2:インプロ(即興芝居)のパフォーマンスの差し詰めの到達点と真の幕開け/ インプロとの出会い〜ロンドンでの1年間の演劇遊学)

↓の続きです。

ナラティブを終えて(その1:インプロ(即興芝居)のパフォーマンスの差し詰めの到達点と真の幕開け/ インプロとの出会い) - インプロsalonのブログ

 

 そして二つ目は(もう既にちらっと書いてますが)、このインプロという手法は、この養成所では、脚本のある演技をより活き活きと柔軟にするため、という位置づけでレッスンをしているため、それに必要な部分だけをピックアップしているに過ぎないが、

 欧米ではしっかりと体系だった手法として確立していて、「極めれば、脚本がなくてもその場で1本のお芝居ができる」という説明でした。

 

 それを聞いたときは「え!?なにそれスゴイ!!もうそれって人類の英知じゃん!?」とやたら興奮したことを憶えています。

 

 養成所に通っていた当時、講師の刷り込みもあったのか、俳優の力が本当に試されて、誤魔化しがきかないのは舞台演劇であり(映像は見てくれが良ければカメラワークと編集次第で、演技が下手でもなんとかそれなりに仕上がる、とのこと)、この世界に飛び込んだからには、自分が目指すべきものは舞台俳優だ、と思ってはいたものの

 一方で、元来、舞台というものは、非常に時間と労力がかかるもので、その割に利益はほとんど見込めないし(やり方はあるでしょうが)、生き馬の目を抜く猛者たちの世界で抜きんでることは可能性として非常に低く、じゃあどうやって食っていくために稼いでいくのか、ということに頭を悩ませていた僕にとっては、天啓を受けた気がしたものです。

 

 しかもまだ当時は、インプロ自体の知名度が日本においては無いに等しいものであり、これをいち早く身につけて公演を打てば、話題性も高いだろうし、しかも毎回違う内容になるんだからリピートも見込みやすく、その分、通常の舞台演劇よりも利益が見込めるのではないか?との算段がありました。

 

 さらに当時の浅はかな知識でも、その頃やっと日本で話題になりつつあったコーチングという手法との親和性も高いし(CTPのプログラムを50万払って受けてたりしました…)、コミュニケーション能力の向上といった名目で、ワークショップなんかを開けば、公演以外での収益も見込めそうだ!なんて夢想していました。

 

 しかし、肝心のインプロの体系だった手法をどこで身につければいいのか分かりませんでしたし、まだ20代そこそこの若造がたかが養成所を出たばっかりで、何ができるとも思いませんでした。

 

 そこで、2年間の養成所期間を終えた後に、インプロの手法を更に学ぶため、そして年齢の若さを箔をつけることで補おうと、海外に1年間の演劇遊学をしにいこうと思い立ったのでした。

 

・ロンドンでの1年間の演劇遊学 

 

 ところが、思い立ったはいいものの、当時はコネなんてものは全くなく、しかも、まだインターネットがダイヤルアップ接続の時代で、遊学先の海外の情報を集めるにも、物凄い時間がかかりました。 

 加えて(一応はW大の英文学専修を卒業し、TOEICも860(帰国後は930)を取っていたものの)、対面での英語のコミュニケーションなんて、意思疎通が何とかできる程度で、演技をするレベルには到底及ばない状態でした。

 

(その頃、鴻上さんの『ドン・キホーテのロンドン』を自分に重ね合わせながらむさぼり読んでいました)

 

 なので、まずもって僕の拙い英語でも1年間受け入れてくれる英語圏の演劇学校を探すのが先決で、入学してから現地で情報を集め、英語が上達してからインプロを教えているところに通おうと思い、

    米国と英国に絞り込んだものの、最終的には演劇といったらシェイクスピアでしょ、という安直な考えで、なんとかロンドンにある学校を見つけ出し、まずはそこに通うことにしました。 

 

 入学当初は先生や生徒の言っていることはなんとか分かるものの、自分が話す段になると一旦、頭の中で日本語を思い浮かべて、それを英語に変換してから話すという体たらくだったので、理想である当意即妙には程遠く、身体的な表現ならまだしも、その場でセリフを作って演技をするとなると、どうしても必要のないタイムラグが生じてしまいます。

 

 なので、エチュードの授業などは、本当に言いたいことではなく、自分の知っている、その場にあった短いフレーズを使って、なんとか切り抜けるという日々を送り、悶々としていました。

 

 また、その学校にはインプロのレッスンはなく(発声だとか身体表現だとかカメラへの写り方とか、オーディション対策とか、いわゆる演劇一般のことは扱っていましたが)、学校の先生にきいても「インプロなんて演技手法は知らない」というので(ちなみにTOEICのことも知っている先生はいませんでした…)、

 地道に、遅いネット回線(たしか500Mとか)でロンドン近辺の演劇レッスンの情報を探したり、ある程度大きな街の掲示板を虱潰しにあたっては収穫なしと、不毛な日々が続きました。

 

 結局、どこかのカルチャーセンターみたいなところで、インプロの講座を見つけたのですが、EU圏外の人には料金が4倍近く設定されていて(当時そういった経済的優遇がEUの人には成されていました)、相当悩みましたが、やっとのことで見つけたこの機会を逃したら次はないとおもって、申し込みに行きました。

 ところが、受付に行くと「あなたの英語のレベルでは他の受講生についていけないし、迷惑になるから受講はさせられない」と言われてしまい、途方に暮れていました(今思えば、その講座は、ここでいうインプロとは別のものだった気がします)。 

 

 その間にも、渡英直前に手に入れた『インプロゲームー身体表現の即興ワークショップ』を頼りに、日本人の生徒と書いてある内容を公園で試してみたりして、少しでもインプロを習得しようともがいていたりしましたが、そもそもその生徒はインプロに興味がなかったようで、次第に一緒にやってくれなくなりました。

 けれどもインプロに対しての熱意は衰えることなく、パラパラと『インプロゲームー身体表現の即興ワークショップ』を開いては、一人だったり、想像上の相手とインプロゲームをする日々を過ごしていると、ある時、参考文献として、Keith Johnstoneの『Impro:Improvisation and the Theatre』と『Impro for Storytellers』が載っているのを見つけ、早速書店に赴き、購入をしました。

 その頃はハリー・ポッターを原書で読むようになっていたので、英語の書籍を読みたいモードになっていたのも相まって、貪るように(なかなか意味が取れない部分もありましたが、特に『Impro for Storytellers』を)読んでは、ウンウン唸ったり、脳内で様々なエクササイズをしてみたりしては一人で興奮し、

 帰国してからは早速インプロのワークショップに行ってみようと、遊学中にいくつか候補をネットで調べあげ(といっても当時にインプロのワークショップをやっているところなんてごく少数でしたが)、申し込んだりしていました。

 

 また、ロンドン滞在中に、実は帰国してから一緒に団体を立ち上げようと話していた仲間の身内に不幸があり、ともに活動していくのは難しくなったとの報告もあり、帰国後は、仲間探しとインプロの研鑽を同時進行でやっていかないといけなくなったりと、「なかなかにハードモードに突入か?まあ、でも、なんとかなるだろう、しよう!」と思ったりもしてました。   

 

 余談ですが、当時の滞在記録を、今はなき?ホームページビルダーで作成しては公開しており、そのタイトルの一部には「へっちゃLIVE」という言葉を入れていて、結構気に入っていました。

 

(つづく)

<以下、予定している項目>

・倫敦帰国後、インプロの洋書乱読

 ・INNERSPACEとの出会い

 ・オリ色との出会い

 ■インプロのパフォーマンスを拓いていく

・ 内輪から世間へ

■実践することと育成すること

・説得力と受け渡し

■インプロでの知見を拓いていく

・就職時に成し得なかったこと

・教えること、出来ないことが出来るようになる喜びに携わる喜び