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『Full-Length improv(フルレングス インプロ=全即興)』へのアプローチ(1/2)

どもです、へちゃっぷりんですよ~。

 

さてさて、以前の投稿↓

improvsalon.hatenablog.jp

で、フルレングスって何なの?っていう内容について軽く触れましたが、「じゃあ、それっていったいどうやってやるの?」っていうことについて、今回は書いていこうと思います。

 

先の投稿で基底にすると触れた本はありますが、その本だけで、僕が想定するフルレングスができるようになるほど、甘いものだとは考えていませんし、その程度のものだったら、あんまり取り組む意味も感じません。

 

やはり、まるまる一本のしっかりした演劇をインプロ(即興)で作っていくには、それ相応のものが求められると思っています。

 

では、具体的には…というと、最低限必要なものとして、大きくは以下の5つのことを考えていますので、ざっくりとご紹介していきます。

 

1 基底とするもの

書籍『How to Improvise a Full-Length Play』

How to Improvise a Full-Length Play: The Art of Spontaneous Theater

 

「巨人の肩に乗る」という言葉があります。先人の知見の上に積み上げていく、というような意味合いかと思います。

フルレングスに挑むにあたり、自分を含めた仲間たちの経験則だけで、立ち向かっていくのは、不惑を過ぎた僕には無謀に思えました。あと10年遅く生まれていれば、あるいは0ベースで挑戦するのもありだったかもしれません(いや、それにしても時間がかかるだろうから、やっぱりやる可能性は低いです)。

そこにきて、この本は既にまるまる一本のしっかりした演劇を実践している人が書いているものです。内容としては、スタンダードな3幕構成を元にしながら、インプロでそれをどうやって行くのかを、構成立てて、理論と実践用のエクササイズがロジカルに書かれています。

まずはこの本を元にして、フルレングスに挑む大枠となるものを身体に落とし込んでいきます。理論については脚本術の基本的なことが書いてあるので、その理解はしつつ、実践部分に関しては、最初は書いてある通りに行っていきながら、メンバーと一緒に「守破離」の精神で、意見交換をしながら徐々にアレンジしつつ、最終的には意識しないでも自分たちの一部となっていることを目指して、しつこく反復練習をしていきます。

 

2 インプロの基礎

ただし、1の書籍は、インプロの相当程度の経験者向けということになっています。

実は僕は経験則から、それほどインプロの経験がなくても、演技の素養さえあれば、1時間半程度の長さだったら、毎日3時間の稽古を2週間ぐらいすれば、なんとか形にすることは可能だと考えていますし、その方法論と実践法も理解していて、近しいことを実践した経験もあります。

でもそうすると、僕がインプロで素敵だと思っている部分である、想定外に飛び込んで、共演者が支え合って創りあげて、時に爆発的なエネルギーを生み、一見収拾がつかなくなって様に誰もが思っていたものが、どうにかこうにかして収束に向かい、終わってみれば、その場にいた誰もが想定しなかった、唯一無二の物語が出来上がる、ということが発生しづらい、ということが懸念としてあります。

インプロをする際には、やはり、欠かせないものとして、多層(俳優、演出家、脚本家など)視点、その場で起きてることを大きくかつ細かく捉える知覚力、シーンの中にいながら展開を生む力、お客様のみならず、共演者は自分さえもハッとさせるような発想力、これらを実演するための思考と感情と身体の連動性、物語上での必要性を登場人物の生理を融合させてドラマを生む変容力、などがあると思いますが、どれも僕が思い描くフルレングスのインプロには欠かせないものだと考えています。

こうしたもので既に備わっているものはさらに拡張し、まだ獲得していないものは身につけていくために、やはりインプロの基礎を養うトレーニングも同時並行で行っていきます。

その際の参考書籍としては、

特にインプロの基礎として

『Improv For Everyone (English Edition) 』https://www.amazon.co.jp/dp/B009RURU6Q/

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ロングフォームの基本的な所作として

『Long-Form Improv: The Complete Guide to Creating Characters, Sustaining Scenes, and Performing Extraordinary Harolds』

Long-Form Improv: The Complete Guide to Creating Characters, Sustaining Scenes, and Performing Extraordinary Harolds

 

少し進んだインプロの理解と実践として

『The Improv Handbook: The Ultimate Guide to Improvising in Comedy, Theatre, and Beyond (Performance Books) 』https://www.amazon.co.jp/dp/B075K3VHRP/

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セカンドシティ式のロングフォームの導入として

『Process: An Improviser's Journey』

https://www.amazon.co.jp/dp/0810124726/

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を活用していきます。

 

もちろん彼らの書籍のすべての内容ではなく、必要に応じて、適宜、理論の解説や、それを獲得するエクササイズの実践を、選別して行っていきます。

 

また、他の書籍についても、やりながら、補助的に参照して行く予定です。

 

 

と、ざっくりと言いながら、ちょっと長めの文になってきたので、3以降は、また別の投稿として書くことにしま〜す。

 

(続きはこちら↓)

improvsalon.hatenablog.jp